棚高くして藤の房長からず   操
石垣をふはりと包む雪柳    信行
人力車花見の客を掻き分けぬ  順子
春愁の妻の我儘許しけり    修三
癒へし眼に青鮮やかな春の海  辰也
街道に天使舞ふごと辛夷咲く  恵子
親方のさくら談議や寿司をまく ロジー
両岸を愛づる中州や花筵    嘉宏
雪洞の少し色褪せ春行きぬ   喜代子

淀川の右岸左岸の花菜かな   尋嘉
朧月無住寺の木戸半開き    直之
結納の話などして日永かな   隆雄
網かぶり一坪ほどの苗田かな  領一
蝶生れて園丁の側離れざり   柳影
吹き入るる花や三平自刃の間  由紀子
船体の塗替へ作業や風光る   和子
山寺の鐘のおぼろに峠越ゆ   あや子
ポストまで近道の畦草朧    静子



4月2006
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