縄跳びが宿題といふ冬休み      みどり
湖の風冷えて来たりと句帳閉づ 静子
恵那峡や奇岩の淵の鴛鴦二百 尋嘉
ご法話の隙間風など気にならず 忠利
入れ歯われ河豚雑炊を吹きくぼむ 桂伸
旅予定ありてはかどる年用意 淑子
天井は幾何学模様暖炉燃ゆ かもめ
煙突は精錬所跡山眠る 章子
ただならぬ不景気なれどおでん酒 宏治
返上の車の免許冬籠 とめ子

リンクスや交す挨拶息白し       周雄
舷に頭突きくらはし冬の涛 柳影
カルメ焼めける茶色い霜柱 倉太
真つ赤なるセーターを着て上機嫌 日田路
鮟鱇に俎板無用皮を剥ぐ 修三
尖塔の光る遠景冬日燦 領一
数え日の一息つきし美容院 宣子
検診の順番呼ばれ咳一つ ザザ虫
手袋のその手の署名蚯蚓書き 幸子
手作りや太めも細めも三十日蕎麦 三重子


12月2012
   
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23/30 24/31 25 26 27 28 29

俳誌ひいらぎhttp://www.hiiragi-hp.jp/