彦根周辺吟行(2)          古谷彰宏

 佐和山城址(石田三成公の居城跡の佐和山)

 JR 彦根駅 西口(琵琶湖側)から徒歩約30分(タクシー ¥800程度)で、佐和山城址へのハイキングコース入口の龍潭寺(りょうたんじ)に着く。
城址へは、関が原の戦いの霊を慰める観音様、石田三成公像が正座する境内を抜け、椿の木が多い杣径めく細道を30分程度歩く。


 山頂の広い敷地に「佐和山城址」と石碑が立つ。琵琶湖を渡って来る風が心地よい。若い櫻が植えてあり、彦根城が低く見える。
 だが、城跡らしいものは石垣さえも何一つ残っていない。 彦根城築城に一切の石材、木材などを転用した為という。関が原の合戦の後、彦根城主となった井伊藩主は、領民が石田家の善政を深く慕っていた為、「新たに彦根城を築城する為、年貢を大幅に増やす必要がある。しかし、最大限年貢を増やすことを避ける為、佐和山城の石材・木材など一切を無駄なく使うこととする」との御触れを出し、領民の心を掴んだという。
 佐和山は、南へ帰る鷹の渡りのコースになっており、9月(ハチクマという鷹)、10月(サシバという鷹)、ここの上昇気流に鷹の群が高く舞い上がり、琵琶湖伝いに飛翔する。
 尚、佐和山城址で、毎年秋分の日に
彦根市 の企画で「鷹の渡りを観察する会」が開催される。

 城址まで杣径(そまみち)めくや落椿  彰宏

 佐和山の城址の花に人の来ず

  ややありて此度(こたび)は四羽鷹渡る  

平成16年10月

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