彦根周辺吟行(7)          古谷彰宏

 

JR 彦根駅 から徒歩約30分。バスは不定期。タクシー約10分。

(見所:緋蕪干しの時期は、ほかに鴨・ゆりかもめ・かいつぶり等。
 夏は、水泳・サーフィン・飛行人間大会等。真冬は、蜆取り等)

  湖東地方の初冬の風物詩、漬物用の緋蕪の天日干しが、僕の住まい近く、琵琶湖岸松原(千々の松原)で、11月8日(月)から始まりました。

   緋蕪の干し台は高さ約4メートル、全長130メートルに伸び、十段に 丸太・太竹・縄で、がっちりした干し台を組んで砦の様にも見える。

      佐和山へ向けて楯とし緋蕪干す

   普通は十段の内の、上九段に干す。今年は琵琶湖の水位が減らず、干し台近くまで藻が打ち上がり波しぶきが届く。          

          大琵琶の天指す丸太緋蕪干す

     打ち上がる琵琶湖の藻屑緋蕪干す

 

 緋蕪の漬物は江戸時代から続く彦根の名産で、市内の老舗が甲良や 多賀町 の農家と契約して栽培している由。今年は台風続きで他の野菜が不作という中で、緋蕪の被害は少なく作柄は上々という。

  湖岸に吹き付ける寒風に、10日間程度さらした後、約1ヶ月間ぬか漬にする。年末の贈答品として人気があり県外からの注文も多い由。

 11月初旬(今年は8日)から12月中旬迄、毎週月・水・金に干し続る。11月15日(月)は十トン、17日(水)は8日に干した分を外して新たに四トン干しました。(15日朝日新聞ほか、17日テレビ各局が取材)尚、月曜は土日が学校が休みの関係で、緋蕪の収穫量が多いという。

      荷台より四人手渡し緋蕪干す

      干し終はり緑一色蕪襖

  昨年は風が弱くて乾燥が進まず、茎が腐って半分位が落ちてしまった由ですが、今年の風は、湖鳴りがあるほど強く順調の様です。

       波際に転ぐるもあり緋蕪干し 

 直径8センチ位の大きさ・ぶよぶよに干し上がった緋蕪が最高・・・とぶよぶよになった緋蕪の感触を、干していた老舗の漬物屋の職人さんに教えて貰いました。

 少々、落ちた緋蕪を頂きベランダでぶよぶよに干して、浅漬けにして食べましたが最高の味です。

平成16年12月

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