彦根周辺吟行(8)         古谷彰宏

                    姉川の簗場

 

交通:鉄道・バスなどは不便なので、彦根駅西口近く又は米原駅東口近くのレンタカー使用が便利。姉川の簗場は米原駅から車で約二十分。湖岸道路を長浜経由湖北へ、びわ町の農産物販売所から右折。葡萄畑を抜けて姉川沿いに少し遡り橋を渡る。

 見所:姉川の簗場は、上り簗、簗守、小鮎、鰣(はす)、崩れ簗など

 

簗は姉川河口から約四、五百メートル遡った辺りで川幅は約六十メートル。

一の簗はコンクリートのしっかりした簗棚があり、簗棚に飛び上がって跳ねる小鮎を狙って白鷺や鴉が群がる。姉川で捕れた小鮎は全国に放流用として出荷される由。上空にも下流の浅瀬にも、川鵜の群れが舞い、潜ったり首を覗かせたりしている。簗守の話では、外来魚より遥かに大量の小鮎を食い荒らしているという。

 

禁猟区なれど簗守川鵜撃つ    古谷 彰宏

 

 

また一の簗のちょっと下流にも、小さな行灯式の簗がある。

昨年は豊漁で、簗の辺りには小鮎が群れているのが肉眼で沢山見えたが、今年は殆ど見えない。簗守の話では、琵琶湖の春先の水冷たさか、昨年秋の台風の影響かと、琵琶湖の異変に顔は暗い。

  

上り簗不漁琵琶湖の異変聞く   古谷 彰宏

 

  今年の上り簗は、小鮎に元気なく殆ど上がらず、止むを得ず一の簗の下手の浅瀬に、昔盛んだった四手網漁を復活し、多少の収穫が見られた。

  この上流、約百メートルに二の簗がある。一の簗、二の簗いずれも行灯式。

    

簀を外し芥除くも簗仕事     古谷 彰宏

 

  昨年秋の大型台風直後、紫峡先生は姉川の崩れ簗を御覧になった。

   

    歩み板とりはづされし崩れ簗   小路 紫峡

    簗の簀の岸にころがる野分あと  同

 

  

平成17年7月

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