第三句集 平成元年〜4年の作品
馬冷やすほとり稗搗節唄ふ バチカンに向ける十字架鳥渡る 雲に鳥唐土を恋へる村の墓 手すさびの遺品といはれ走馬灯 釣の幸洗膾とするや島の井戸 屠蘇の酔一遍の詩を吟じたる 高波を四五羽つづきて鴨超ゆる 何思ふわが靴先の赤蜻蛉 老人の一と言多き御慶聞く 朝ミサの祈りの洩るる声涼し