作り瀧ここより万葉歌碑の道     順子
待ち合す図書館の前夏休 領一
戯れに付きたる鐘の音涼し ひいづ
空蝉や塀の高みにしがみつき 周雄
三蹟の二蹟の揃ひお風入 あきひろ
放物線描き芝生へ水を撒く 多賀子
雲の峰一の鳥居は川の中 多美子
山登る追ひ越さるるを諾ひて とめ子
手の届くほどに淡路よビール干す 幸子
ランナーの日焼けの腕を誇りとす 淑子

吹き抜ける風が馳走の夏料理     晴義
炎天下目指す戦没慰霊の碑 節江
お茶いかが汗なす客にまず勧め 厚子
蝉時雨目覚まし時計鳴る前に 信行
虫干や手首に輪ゴムくひ込ませ 智
夜濯が日課となりし留学子 和子
江の島や富士と見紛ふ雲の峰 隆雄
外野席天辺に酌むビールかな 章子
岩肌をせめぎ合ひたる滝しぶき 正勝
干し物の畳む衣類に迷ひ蝉 三重子


7月 2011
   
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