紅梅は媚び白梅は素つ気なし   紫峽
赤鬼を打つ碧眼の年男         道子
豆撒きに酒くみかはす鬼溜まり 春生
大川を上る筏や春来る         周雄
千切れ飛ぶ炎の踊る野焼かな   隆雄
鯨尺並ぶ露店や針供養         かもめ
大声の若き介護師豆を撒く     裕子
針供養わけても長き畳針       嘉弘
自販機に買ふ点茶券梅寒し     操
似顔絵の眉も凛々しき茂吉の忌 直之

故園逍遥寂寥として梅白し   紫峽
カルストの白をきわめて草青む 宣子
バス停の火の見櫓に海苔干され 忠利
老梅に縄囲ひして寄らしめず   静子
手弱女の振袖めきし枝垂れ梅   喜代子
踏絵見しあとの沈黙長きかな   由紀子
宝前に屋根ずり落ちし雪残る   あきひろ
糸通し今も得意や針供養       裕子
オーブンの余熱の長き余寒かな 淑子


2月2014
   
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