住職はプール開きの見張役    忠利
玄関に誰の声なる昼寝覚め    サダ子
時の鐘鳴るやに噴水踊り出す   とめ子
水軍の基地は昔や海の日に    和子
登山口大小の杖吊るさるる    多賀子
長安の朝市の茄子黒光り     淑子
銃身は真竹が宜し水鉄砲     倉太
羅に背筋のばして老い知らず   道子
橋の下抜けくる風や夕涼み    由紀子
しんがりの気遣はれゐる滝の道  裕子

喜雨到る濡れて嬉しき畑仕事   尋嘉
積読の書を余さずに曝しけり   操
炎天下句帳片手に小半時     広治
かき氷一口ごとに目つむる子   柳影
宇陀路行く青田の風を受けながら 喜代子
下校児を足止めにする大雷雨   静子
登り来て千年杉の樹下涼し    ひいづ
日盛やたどる家並の深庇     桂伸
日曜の昼の気だるさ凌霄花    豊治
肩ひもの真白き跡に夏惜しむ   公平


7月2014
        
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