お守りは胸の飾りぞ七五三   紫峽
紅葉且散る庭濡らす日照り雨  豊治
老木もここぞとばかり返り花  倉太
野仏の庇に宿り村時雨     道子
石切場跡は落葉の吹き溜り   隆雄
水琴窟けふは聞こえし冬うらら 尋嘉
越の地の分厚き板の冬囲ひ   とめ子
山門の小さき屋根借る時雨かな 喜代子
歳時記をまたも買ひたり翁の忌 瓔子

象潟にしぐれ給ふは馬頭尊   智壽子
返り花空に溶け入るごとく咲き 裕子
人々の棒立ちに鷲仰ぎけり   雅紀
札所訪ふ湯宿の膳や薬喰    章子
幾年をこの黄楊櫛で木の葉髪  桂伸
千歳飴舐めつつ野球観戦す   厚子
茶の花の籬の続く京の寺    和子
南国の客に時雨の降りにけり  淑子
岩の如雨に固まる落葉掃く   操


11月2017
        
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