古墳への入口探す木下闇    柳影
御田植の日を祝ふかに雨もよひ 広治
代掻きて泡ふく泥の海となる  領一
鎌使ふ腰の蚊遣りの匂ひけり  元二
テント張る修繕工事梅雨長し  英二
癒さるる薬草園の薫風に    瓔子
六月の花嫁に会ふ杜の道    眞千子
箏の音の苑もとほりて菖蒲愛づ 由紀子
貸農園取り残さるる植田中   淑子
タワーから見渡す皇居緑濃し  晴子


純白の柵に昼顔緋を綴る    操
木道や蝮の住むと札の立つ   とめ子
緑蔭へどうぞと大樹枝伸ばす  恵子
早乙女の平均年齢上がりけり  信行
鄙に住む幸と終日ほととぎす  尋嘉
野の花を一輪活ける夏座敷   章子
動きゆく物は蟻引く大き餌    千里
時の日も時計不用の余生かな  周雄
菖蒲園巡る八ツ橋太鼓橋    宏治
利尻富士天辺覗く梅雨晴間    公平



6月2021
          
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